2007年12月10日

濁音と清音の清らかな関係。

濁音と清音の繋がりを紐解きます。対象となるカナは濁音になりうるカ行、サ行、タ行、ハ行とその濁音ガ行、ザ行、ダ行、そしてバ行の計40字。半濁音については今回は除外して考えました。例によって10万字サンプルを用いて、2-gram を濁音と清音の関係に絞って表にしています。

10万字サンプルにおける 2-gram 頻度。
2007-06-22

相対的な頻度

まずは相対的な頻度を。1字目の次に2字目が来る確率を示します。例えば「か」を打った後に「が」を打つ確率は 0.987% で、「か」の次に「が」以外のカナや記号が来る確率が 99% 以上あることが、この表から読み取れます。確率 1% 以上を強調 して表示します。

清音→濁音 濁音→清音
か→が 0.987% が→か 2.177%
き→ぎ 0.192% ぎ→き 0.000%
く→ぐ 0.179% ぐ→く 0.000%
け→げ 0.000% げ→け 0.000%
こ→ご 0.045% ご→こ 0.425%
さ→ざ 0.108% ざ→さ 0.000%
し→じ 0.207% じ→し 2.063%
す→ず 0.259% ず→す 0.858%
せ→ぜ 0.000% ぜ→せ 0.000%
そ→ぞ 0.000% ぞ→そ 0.000%
た→だ 5.507% だ→た 0.212%
ち→ぢ 0.108% ぢ→ち 0.000%
つ→づ 2.874% づ→つ 0.000%
て→で 0.465% で→て 1.580%
と→ど 0.482% ど→と 1.033%
は→ば 0.148% ば→は 1.762%
ひ→び 0.579% び→ひ 7.059%
ふ→ぶ 0.238% ぶ→ふ 0.267%
へ→べ 0.000% べ→へ 0.000%
ほ→ぼ 0.218% ぼ→ほ 0.000%
平均 0.630% 平均 0.872%

0.000% となった組み合わせでも、例えば「怪訝」「下血」「是正」「そぞろ」「へべれけ」等のフレーズが存在するので、サンプルを増やせばゼロではなくなるものと思われます。

「かきくけこさしすせそたちつてとはひふへほ」のいずれかを打鍵した時に、同じカナの濁音が続く確率(期待値)は 0.630%、同様に「がぎぐげござじずぜぞだぢづでどばびぶべぼ」のいずれかの後に同じカナの清音が続く確率(期待値)は 0.872% となります。

絶対的な頻度

同じ数値を今度は打鍵数全体における絶対値で表します。「か」の次に「が」を打つ確率は、全打鍵のうち 0.034% であることが分かります。最も多い「た→だ」のパターンでも、2000打鍵に3回ちょいの頻度になります。確率 0.1% 以上を強調 して表示します。

清音→濁音 濁音→清音
か→が 0.034% が→か 0.041%
き→ぎ 0.004% ぎ→き 0.000%
く→ぐ 0.004% ぐ→く 0.000%
け→げ 0.000% げ→け 0.000%
こ→ご 0.001% ご→こ 0.002%
さ→ざ 0.001% ざ→さ 0.000%
し→じ 0.008% じ→し 0.026%
す→ず 0.005% ず→す 0.002%
せ→ぜ 0.000% ぜ→せ 0.000%
そ→ぞ 0.000% ぞ→そ 0.000%
た→だ 0.164% だ→た 0.003%
ち→ぢ 0.001% ぢ→ち 0.000%
つ→づ 0.038% づ→つ 0.000%
て→で 0.012% で→て 0.033%
と→ど 0.015% ど→と 0.009%
は→ば 0.003% ば→は 0.008%
ひ→び 0.004% び→ひ 0.017%
ふ→ぶ 0.001% ぶ→ふ 0.001%
へ→べ 0.000% べ→へ 0.000%
ほ→ぼ 0.001% ぼ→ほ 0.000%
合計 0.296% 合計 0.141%

濁音と清音の結び付きは、全部を足しても 0.5% に足りない頻度、すなわち200打鍵に1回も起きない関係性でしかありません。

清濁同置は打ちづらい??

濁音と清音の結び付きの強さは、清濁同置を問題視しなければならないほど大きいものでしょうか。私はそうは思いません。

  1. 濁音と清音の結び付きが強いから、
  2. 同鍵連打が増えて、
  3. 清濁同置は打ちづらい。

上記の(1)と(2)については、裏付けとなる数値がどこからも出てきません。濁音と清音の結び付きから清濁同置を否定するのは、針小棒大で論旨に無理があると思います。

ちなみに、清濁分置の代表と言える飛鳥配列と比較して小梅配列は、

同指連打
小梅配列 < 飛鳥配列
同指異鍵
小梅配列 < 飛鳥配列
同鍵連打
小梅配列 ≒ 飛鳥配列

と、数値的にはこのようになっています。同鍵連打の打ちにくさを主張するなら、同鍵連打が特筆できるだけ少なくなっていなければ、その論旨に説得力はありません。

実は清濁同置には、今まで述べてきたこととは全く別な部分で、逆立ちしても清濁分置に叶わない弱点があります。このブログでも何度も紹介していることと、濁音と清音の結び付きの強弱とは無関係なので、本稿では触れません :-P

清濁分置は何のために

「連続シフトの親指シフト」を成立させるためには、清濁分置はマストの要件でしょう。

  1. 頻出するフレーズを基にカナを3面に分けた
  2. 頻出するフレーズが打ちやすいから、3面を自然に覚えてしまう
  3. 結果として清音と濁音が同じキーに乗っていないが、「清濁分置だから覚えにくい」ということはない

こんな風にシフト面を強調して「清濁分置は清濁同置の否定から始まったのではない」という論理を展開することに、何か不都合でもあるのでしょうか。あるいは、清音と濁音が結果として同じキーに乗ってしまったとしても、それは偶然の仕業でしかなく、何ら不都合はないと思うのですが。

だから私は不思議でならないのです。

posted by 141F at 01:31| Comment(0) | TrackBack(0) | oyayubi | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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