2012年10月09日

小梅配列の軌跡

歴代の小梅配列と最新版の蜂蜜小梅配列 2.5.4 版とを比較して、小梅配列の軌跡をあぶり出します。ヒマネタではありますが、どうか付き合いください。最新版に合致するカナ・記号は、赤地・白抜きで表示します。

比較対象としたカナ・記号

  • あいうえおぁぃぅぇぉヴ
  • かきくけこがぎぐげご
  • さしすせそざじずぜぞ
  • たちつてとだぢづでどっ
  • なにぬねの
  • はひふへほばびぶべぼぱぴぷぺぽ
  • まみむめも
  • やゆよゃゅょ
  • らりるれろ
  • わんをゎ
  • 。、ー

以上85字。

歴代の小梅配列と比較

小梅配列 1.00 版

小梅配列 1.00 配列図

  • 初版:2006-03-10
  • 1.4.1 比:20/85=24%
  • 2.5.4 比:19/85=22%
小梅配列 1.11 版

小梅配列 1.11 配列図

  • 開発版:2006-03-26
  • 1.4.1 比:23/85=27%
  • 2.5.4 比:24/85=28%
小梅配列 1.21 版

小梅配列 1.21 配列図

  • 正式版:2006-07-24
  • 1.4.1 比:38/85=45%
  • 2.5.4 比:31/85=36%
小梅配列 1.3.0 版

小梅配列 1.3.0 配列図

  • 実用版:2007-10-28
  • 1.4.1 比:70/85=82%
  • 2.5.4 比:58/85=68%
小梅配列 1.4.1 版

小梅配列 1.4.1 配列図

  • 最終版:2011-11-02
  • 1.4.1 比:85/85=100%
  • 2.5.4 比:69/85=81%

お!

初版で合致したカナのうち、「な」「も」「かが」「ぎ」「に」「ん」「っ」「み」「へべ」は出戻り。記号(句読点と音引き)と「い」、「しじ」は決め置きしています。捨て仮名「ぃ」も決め置きに近いので、真の意味で小梅配列不動のカナと言えるのは「お」唯一つでした。

ラベル:小梅配列
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2012年10月04日

低頻度カナは規則性を少しでも高めたい(3)

いささか迷っています。

拗音拡張一覧

2.5.4 版

蜂蜜小梅配列 拗音拡張 2.5.4 版

比較案

蜂蜜小梅配列 拗音拡張 比較案

どこが違っているのか、分かりますでしょうか。図の右下、[,]と[.]に配置した「て★」「で★」「ぢ★」のマトリックスが異なります。

さらに展開図で比較します。

2.5.4 版

[,]キーと同時打鍵するマトリックス

[,]キーと同時打鍵するマトリックス 2.5.4 版

[.]キーと同時打鍵するマトリックス

[.]キーと同時打鍵するマトリックス 2.5.4 版

比較案

[.]キーと同時打鍵するマトリックス

[.]キーと同時打鍵するマトリックス 比較案

比較案の狙い

  1. 隣同士のキーに「でゅ」と「ぢゅ」を配置したら、錯誤が起きそうで心配だ。
  2. ほぼゼロ頻度のカナ「ぢ」の拗音なんて、定義しても使う機会がない。
  3. [.]キーに「て★」「で★」のマトリックスを配置する。
  4. 「ちぃ」「てぃ」「でぃ」、「ちゅ」「てゅ」「でゅ」という並びになり、「ぢゅ」を打つ感覚で「でゅ」が入力できる。

錯誤の積極的な活用で(逆説的に)規則性を確保し、記憶負担を低減することを狙っています。

一方で、たとえ「ぢ」の拗音といえどもオノマトペなどで使うかもしれず、可能性を自ら閉じてしまうのはもったいない。正しい規則性を残しておきたい。そんな思いも捨てきれません。

気の済むまで考えます。

関連記事

低頻度カナは規則性を少しでも高めたい(2)
2012-09-23
低頻度カナは規則性を少しでも高めたい
2012-09-12
ラベル:蜂蜜小梅配列
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2012年09月27日

蜂蜜小梅配列 2.5.4 版です。

頻繁にバージョンアップする配列が通りますよ(苦笑)。

前版からの変更点は次の通りです。

  • 「ヴ」「ぇ」「ぷ」「ゎ」を入れ替えた。
  • 例外となる「て」「で」のマトリックスを[,]キーに移動した。
  • 「―」(全角ダッシュ)と「…」(3点リーダー)を隣同士に並べた。
  • やまぶき/やまぶきR 用の配列定義で不具合を修正した。

基本定義

蜂蜜小梅配列 基本定義

単独の捨て仮名「ぁぃぅぇぉ」は、

 Gぅ  Hぃ  Jぁ
       Nぉ  Mぇ

という左向き2段の並びから、

 Gぅ  Hぃ  Jぁ
  Bぇ  Nぉ

左向きから右向きへとUターンする並びに変わりました。規則性のある並び方にすることと、「ぅ」以外を他手シフトにすることの両立を狙いました。

「ヴ」が[M]に移動して、「う」「ヴ」が同じキーで清濁ペア扱いとなります。

半濁音「ぷ」は[V]に戻りました。[V]には捨て仮名「ゎ」もやってきて、「ょゎょゎ」が打ちやすくなりました(笑)。

3点リーダー「…」が隣の[T]に移動し、仕事用の文章でよく使うダッシュ「―」を空いた[R]に配置しました。

拗音拡張

蜂蜜小梅配列 拗音拡張

「ヴ★」のマトリックスが例外措置ではなくなりました。

「て★」「で★」のマトリックスを移動して、[,]基点に改めました。「ちぃ」「ぢゅ」は[.]キー、「てぃ」「でゅ」は隣の[,]キーというのも覚えやすいはず。

2.5.4 版のポイント ♪

余談ながら、ずっと辺境にあった捨て仮名「ゎ」が[V]に来ました。もちろん小梅配列史上初です。[F]以外の左差指同手シフトは使わないというポリシーだと、[T]と[V]の同手シフトは等価値(どっちもゼロ査定)になります。

親指ひゅんQでは「ゎ」を定義しても実際には出力されませんでした。それが今のやまぶきや DvorakJ では、「ゎ」も思いのまま。ソフトウェアが変われば、それを受けて論理配列も変わります。

[,]キーのマトリックス

「ふ★」「ぶ★」のマトリックスは、[,]キーに絶望的に合いませんでした。[P]キーも試してみましたが、まともに入力すらできず。「ちぃ」「ぢゅ」は[.]キー、「てぃ」「でゅ」は隣の[,]キーという配置は、覚えやすさに繋がるのか、それとも錯誤を呼んでしまうのか。評価をもう少し続けます。

ということで、例の宣言は見送ります。

関連記事

蜂蜜小梅配列<清濁拗同置のハイブリッド同時打鍵>  
拡張拡張も覚えやすく忘れにくい「蜂蜜小梅配列」
2.5.4 版
初版 2012-05-03 , 更新 2012-09-27
蜂蜜小梅配列 2.5.3 版です。
2012-09-05
蜂蜜小梅配列 2.5.2 版です。
2012-08-17
蜂蜜小梅配列 2.5.1 版です。
2012-06-11
蜂蜜小梅配列 2.5.0 版です。
2012-05-20
蜂蜜小梅配列 2.0.0 版を小改良
2012-05-11
蜂蜜小梅配列 2.0.0 版です。
2012-05-03
ラベル:蜂蜜小梅配列
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2012年09月23日

低頻度カナは規則性を少しでも高めたい(2)

蜂蜜小梅配列に残された課題として認識しているのは以下の2点。

  • マトリックスの例外を少しでも改善したい
  • 低頻度カナの規則性を少しでも高めたい

「て★」「で★」と「ふ★」「ぶ★」

蜂蜜マトリックスは《覚えやすく忘れにくい》を標榜していますが、「ディファレンシャル」のようなフレーズの入力で、指が止まってしまいます。例外となる「てで」と「ふぶ」のマトリックスの基点が[H]と[J]で近いことも、錯誤を呼ぶ一因かと思い当たりました。別なキーの組み合わせを、いろいろと評価中です。

ルックス重視で、「ヴ」を[M]左シフトに移動します。「う」と同じキー配置で清濁ペア扱いとなり、「ヴ★」のマトリックスが例外ではなくなります。これ以上の分かりやすさは存在しないので、次版で採用します。

ぁぃぅぇぉ

「ぇ」が住み慣れた[M]キーから追い出されてしまったので、「ぁぃぅぇぉ」をどう配置するか、白紙から考え直しています。蜂蜜小梅配列で捨て仮名「ぁぃぅぇぉ」を単独で打鍵することはほとんどありませんから、打ちやすさよりも規則性を最重視します。

ぱぴぷぺぽ

どうせなら「ぁぃぅぇぉ」だけじゃなく「ゃゅょ」や「ゎ」、「ぱぴぷぺぽ」まで、単独の捨て仮名と半濁音を白紙から再配置しようとか、これらを親指キー同時シフトで定義するのを止めてしまおうとか、この際だから抜本的に変えてしまいたい。そんな風にも思うのですが、具体的な妙案が出てこなくて堂々巡り中です。

もうしばらくお待ちください。

関連記事

低頻度カナは規則性を少しでも高めたい
2012-09-12
ラベル:蜂蜜小梅配列
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2012年09月21日

蜂蜜マトリックスの打鍵を分解する

中井 悠詞さんからご質問 をいただきました。

「蜂蜜小梅配列 Ver.2.5.3」のキー配列図を見ていて疑問に思ったことがあったので書いてみます。

一応「蜂蜜小梅配列」の関連部分を読みましたが理由が見当たらなかったので。もしかしたら見落としているかもしれませんが。

疑問に思ったこと、それは「なぜ拗音用のキー配列が上段が右シフト用で下段が左シフト用なのだろうか」という点です。

個人的には上段が左シフト用で下段が右シフト用のほうがしっくりくるのです。

蜂蜜マトリックスは、どうして現在のような構成になったのか。本稿はその狙いを説明するとともに、狙い通りに実装されているかを検証します。

小梅配列の配字ルール

まずは礎となった小梅配列の配字ルールから説明します。

  • ホーム段 > 上段 > 下段
  • 中指 > 人差指 > 薬指 > 小指
  • 無シフト > シフト
  • 右手 > 左手
  • 遠いキーほどシフトを減らす
  • カナ > 記号 > 機能文字

一つ一つの項目は、けして奇をてらったものではありません。飛鳥カナ配列のように下段優先ではありませんし、Nicola 配列ほど下段を嫌ってもいません。

蛇足ながら、各配列の上段:ホーム段:下段の比率は、大まかに言えばこんな感じです。

小梅配列/蜂蜜小梅配列
3 : 5 : 2
Nicola 配列
4 : 5 : 1
Tron 配列
3- : 5 : 2+
飛鳥カナ配列
2- : 6 : 2+
新下駄配列
2- : 6 : 2+
qwerty ローマ字
5 : 3 : 2

蜂蜜マトリックスの構成ルール

端的に言えば、小梅配列の配字ルールと矛盾しないようにしています。下段に濁音を置いたのは 2.0.0 版を引きずったせいもありますが、ホーム段 > 上段 > 下段の打鍵頻度を守るためでもありました。左右方向(列)も「え/うゆ/およ/あや/い」と並べたのは、打鍵頻度を中指 > 人差指 > 薬指 > 小指としたかったからです。

ただし正直に言えば、狙い通りに配置されているかを数字で確認していませんでした。いい機会なので、例によって10万字サンプルで検証します。

蜂蜜マトリックス 左手側の打鍵頻度

蜂蜜マトリックスを用いて拗音を入力した場合の、左手側の打鍵頻度を調べました。

上段
き★+ち★+ひ★+み★+り★
251+396+252+16+140=1,055
ホーム段
う★+し★+て★+に★+ふ★
3+833+6+26+40=908
下段
ヴ★+ぎ★+じ★+で★+び★+ぴ★
1+109+420+8+26+10=574

あら、ホーム段よりも上段が多いですね。考えてみれば、出現頻度が比較的高い「ゃゅょ」が絡む拗音について、ホーム段は「し★」と「に★」の2行分しか担っていないのに対して、上段は「き★」「ち★」「ひ★」「み★」「り★」と5行分あるので、まさに塵も積もれば山となっているようです。

しかし、ひときわ多い「し★」の存在は無視できないので、ホーム段と上段の入れ替えはありえません。

さらにキー別に分解します。

Q W E R T QWERT計
3 165 760 127 0 1,055
A S D F G ASDFG計
22 172 403 301 10 908
Z X C V B ZXCVB計
2 115 315 134 8 574
QAZ計 WSX計 EDC計 RFV計 TGB計 マトリックス計
27 452 1,478 562 18 2,537

左手側の辺境キーで

  • Z > Q
  • T > B

というルールを厳密に守ろうとするなら、「え」列と「い」列の担当を入れ替える手もあるでしょう。でも、チェックを重ねれば[Q]の打鍵が、ツィート/リツィートなどの用語を常用すれば[T]の打鍵が増え、ヴィトンやヴェルサーチなどとブランド名を連呼すれば[B]や[Z]が多くなります。辺境のキーほど文章タイプの違いによる頻度の揺れが大きいと言え、是が非でも変更したいというほどの切迫感は覚えません。

全体として狙い通りに実装されており、蜂蜜マトリックスの構成は数値的にも概ね妥当と判断します。

関連記事

10万字サンプルの直拗比率
2012-06-07
ラベル:蜂蜜小梅配列
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2012年09月12日

低頻度カナは規則性を少しでも高めたい

ポッチンルーム さんから 蜂蜜小梅配列 2.5.3版 のレビューをいただきました。

蜂蜜小梅配列の取っ付き易さは規則性の高さから来ていると思うので、

  • 「ゃ」「ゅ」「ょ」の整理はスッキリしたのではないでしょうか。
  • 「ょ」が2つあるとマジメな性格のユーザーはどちらを使うべきか真剣に悩んでしまうのではあるまいか。マカーの世界では「選択肢を無くす」のも立派な付加価値です。
  • 「ヴ」の変更は以下のどちらを規則性として取るかって考えるとビミョ〜かも。
    • 「ぽ」と「ぼ」、「ぶ」と「ぷ」は隣接する。
    • 新しく「QWERTYから連想できる位置」という規則性を導入する。

ありがたいツッコミには真剣に応えます。

「ぶ」「ヴ」「ぷ」を巡るストーリー

2.5.3 版の左手側に施した変更は、 「ヴ」を[V]キーに置くことを狙って捨て仮名「ゃゅょ」と半濁音「ぷ」を移動させた、という因果でした。

限られた資源と打ちやすさのバランスから、半濁音の「ぷ」は「ろ」との隣接を重視して左手下段に置いています。副次的に「ふぶ」ペアに隣接した配置となりましたが、最初からそれを狙っていたわけではありません。

「ヴ」は 1.3.4 版で久しぶりに左手側にやってきて、濁音「ぶ」と「ヴ」が隣同士にあるのがすっかり気に入ってしまいました。清濁同置の親指シフトは、「くらい」と「ぐらい」のような連濁を同じ運指(シフト違い)で入力できるのが気持ちいい。それと同じように、「ライブ」と「ライヴ」を隣同士の運指(シフトの掛かり方は同じ)で打てるのが気持ちよかったのです。

ところが、蜂蜜小梅配列になって「ふぶ」ペアが[C]キーに移動したため、濁音「ぶ」と「ヴ」の間を割って、邪魔な半濁音「ぷ」が真ん中に居座ってしまいました。2.5.2 版から半濁音は文字キー同時シフトでも入力できるようになったので、「ぷ」を[V]キーに縛る必要が薄まったという判断で[B]に移しています。

  • 清音と濁音は同じキーに配置する(ルール)。
  • 清音「ふ」は「ろ」の近くに置きたい。
  • 濁音「ぶ」は「ろ」の近くに置きたい。
  • 半濁音「ぷ」は「ろ」の近くに置きたい。
  • 「ヴ」は濁音「ぶ」の隣に置きたい。

「ふぶ」ペアと半濁音「ぷ」が近くにあるのは、よくできた偶然と言っても過言ではありません。清濁ペアと半濁音を隣接して置きたいと考えるなら、「ぱぴぷぺぽ」全てでそれを狙います。

ルックスで選ぶ? それとも性格重視?

Nicola 配列は「ヴ」を「う」の他手シフトに置いて、字面(ルックス)重視で清濁ペアと同じように扱っています。対して小梅配列は「ヴ」を濁音「ぶ」の隣に置いて、使い方(性格)重視の配置としています。

[V]キーに移った「ヴ」は、濁音「ぶ」と隣同士のポジションを取り戻しただけでなく、[V]と「ヴ」を結び付けて記憶を強化できるメリットもありました。

「よ」の隣

捨て仮名「ょ」は2つあるのではなく、直音「よ」の隣に配置しているだけです。隣という言葉そのものに、本来はベクトル(方向性)なんかありません。

それ以前に、蜂蜜小梅配列で捨て仮名「ゃゅょ」を単独で入力する機会はないでしょう。使うとしたら、ギャル文字くらいしか思い当たりません。だったら促音「っ」以外の捨て仮名は覚えなくてもいいし、覚えるんだったら文字キー同時シフトの[Y]キーのマトリックスで十分だと思います。

とか言いながら、「ょ」は1カ所に収束する方向で検討中です(苦笑)。

関連記事

蜂蜜小梅配列 2.5.3 版です。
2012-09-05
2012-09-05
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2012年09月10日

Tron 配列改を解析する

久しぶりに親指シフト系の改造配列が出てきました。[Q]と[P]に句読点を置いた、Nicola 風味の Tron 配列です。呼び名はニトロ配列でいかがでしょうか?(笑)

TRON配列をいじってみた。
altocicadaの独り言ちて言ひけるにや。
2012-09-08

例によって10万字サンプルで解析してみます。時間的な都合もあって、本稿は簡易評価のみで失礼します。本家の飛鳥カナ配列も間に合いませんでした。次回以降の宿題とさせてください。

10万字サンプルで使用しているカナや記号が対象配列で定義されていなかったり、重複していたりするとエラーになってしまうので、当方で適当に整理しています。半濁音の配置は Tron 配列 2005-10-11 と同一にしました。小指シフトの英字配置は、これも Tron 2005-1011 と同じく Dvorak ベースとしています。

Tron 配列改 カナと記号の配置(補正済)

Tron 配列改 カナと記号の配置

10万字サンプルで見る Tron 配列改


無シフト率 交互打鍵率 同手跳躍率 同指異鍵率
Tron 配列改 72.3% 59.4% 8.06% 6.72%
Tron 2005-1011 73.5% 61.1% 5.86% 7.78%
Nicola 配列 56.9% 55.5% 5.27% 5.98%
かえであすか配列 49.9% 51.2% 6.72% 8.06%
鶯配列 60.3% 57.9% 4.27% 5.86%
小梅配列 63.5% 60.4% 4.64% 5.80%
キー別の打鍵頻度グラフ

Tron 配列改/キー別の打鍵頻度グラフ

Tron 配列 2005-1011/キー別の打鍵頻度グラフ

キー別打鍵頻度 等高線グラフ

Tron 配列改/キー別打鍵頻度 等高線グラフ

Tron 配列 2005-1011/キー別打鍵頻度 等高線グラフ

左右別打鍵頻度グラフ

左右別打鍵頻度グラフ

指別打鍵頻度グラフ

指別打鍵頻度グラフ

上下段別頻度グラフ

上下段別頻度グラフ

シフト頻度グラフ

シフト頻度グラフ

解析のまとめ

親指シフト系の中では左小指を最も酷使する配列で、前提通りに専用キーボード(μTronキーボード)でしか使えないだろうと思います。また拗音対策を全く行わないのは、今どきの日本語配列としてどうでしょうか。

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2012年09月07日

頻繁にバージョンアップしてしまう配列

質問をいただきました。

蜂蜜小梅配列 2.5.3 版です。

部外者ながら、こんなに頻繁にバージョンアップしてしまう配列ってユーザーの人はどう思うのかな。と考えてしまったり。文句を言うわけではなくて、ただ疑問に思っただけですが

私は回答できる立場にはありませんが、産物に真剣に向き合っているからこそと捕らえていただければ幸いです。

よくも飽きずに続けているなぁと、我ながら呆れていたりもするわけですが、それだけ親指シフトは面白いんですよ。

posted by 141F at 01:43| Comment(0) | TrackBack(0) | oyayubi | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月05日

蜂蜜小梅配列 2.5.3 版です。

前言諸々撤回! 陳謝!!

記号配置再検討! 低頻度仮名対策徹底!!

2.5.3 版のポイント♪

無シフトからピリオド「.」とカンマ「,」を追放しました(*1)。[P]キーには、カギ括弧ペア「」を新たに配置しました。「っ」以外の、単独で使うことは滅多にない捨て仮名「ぁぃぅぇぉゃゅょゎ」を、文字キー同時シフトでも定義しました。

小指シフトには所定の位置に存在します。

基本定義

蜂蜜小梅配列 基本定義

記号配置の見直し

括弧ペアの入力方法を見直しました。

[P]無シフト
カギ括弧「」ペアを入力して
入力を確定する
カーソルを1つ戻す(カーソルをカギ括弧の中へ移動)
[@]右シフト
丸括弧()ペアを入力して
確定せずに変換待ち
変換して隅付き括弧【】などへ
左角括弧[キー無シフト
丸括弧()ペアを入力して
入力を確定する
カーソルを1つ戻す(カーソルを丸括弧の中へ移動)

カーソルを1つ戻す動作は、Excel では左隣のセルにフォーカスが移動してしまいます(苦笑)。

低頻度カナ対策の徹底

拗音拡張の充実によって、単独で入力することがほとんどなくなった捨て仮名の配置を、全面的に見直しました。併せて、「ヴ」を優先的に[V]キーに配置しました。

ゃゅょ

「ゃゅょ」の配置を「やゆよ」に改めて関連付けました。

「や」と同じ[B]キー 右シフト 左シフト へ配置
「ゆ」と同じ[Z]キー 右シフト 左シフト へ配置
「よ」と同じ[C]キー右シフトへ配置
「よ」と同じ[C]キーは空いていないので、両隣の[X]と[V]の 右シフト 左シフト へ配置

ピリオド「.」を追放してキーが余っているので、「ょ」は勢いで2カ所に定義しています。

併せて、[Y]キーのマトリックスに「ゃゅょ」を展開しました。

[Y]キーのマトリックス

「ぅ」の配置を[B]キーから[G]キーに移動しました。これにより、捨て仮名「ぁぃぅぇぉ」の配置が、

G  Hぃ Jぁ
 Bぅ Nぉ Mぇ

から、

Gぅ Hぃ Jぁ
 B  Nぉ Mぇ

と変わって、覚えやすく忘れにくくなりました。[M]キーのマトリックスでも入力できるのは、2.5.2 版から変わりません。

[;]キー右シフト「わ」のマトリックスに、捨て仮名「ゎ」を配置しました。

[;]キーのマトリックス

「ヴ」の配置を[B]キーから[V]キーへと変更しました。[V]に「ヴ」があるのは、圧倒的に覚えやすいと思います。[C][V][B]各キーの右シフトに置いたカナの並びは、

Cぶ(濁) Vぷ(半) Bヴ

から、

Cぶ(濁) Vヴ Bぷ(半)

へと、「ぶ」の隣に変わりました。ちなみに小梅配列では

Cぷ(半) Vぶ(濁) Bヴ

という並びになっていました。

2.5.3 版の狙い

ピリオドやカンマにこだわるよりも、括弧が入力しやすかったり、低頻度カナが思い出しやすかったりする方が、幸せになる人が多いだろうという判断です。今後は[Z]と[P]を使った句読点の入力を、蜂蜜小梅配列はサポートしません。

半濁音と単独の捨て仮名は、親指キー同時シフト/文字キー同時シフトどちらでも入力できるようになりました。自分にとって覚えやすい方、使いやすい方を覚えておけば十分で、両方を覚える必要はありません。

捨て仮名単独で使うことはないから覚えない、という割り切った使い方もありだと思います。

カウントダウン宣言

今回もカウントダウンをいちおう宣言しておきます。

自発的な改版というのは(今後も)考えにくいですが、他人様のレビューやコメントをきっかけとした他力本願な改版は、まだまだ余地があると思っています。とにもかくにも、パクりまくりでここまで育ってきました(笑)。

関連記事

蜂蜜小梅配列<清濁拗同置のハイブリッド同時打鍵>  
拡張拡張も覚えやすく忘れにくい「蜂蜜小梅配列」
2.5.3 版
初版 2012-05-03 , 更新 2012-09-05
蜂蜜小梅配列 2.5.2 版です。
2012-08-17
蜂蜜小梅配列 2.5.1 版です。
2012-06-11
蜂蜜小梅配列 2.5.0 版です。
2012-05-20
蜂蜜小梅配列 2.0.0 版を小改良
2012-05-11
蜂蜜小梅配列 2.0.0 版です。
2012-05-03
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2012年08月30日

蜂蜜小梅配列 ユーザレビューを発見

だいぶ遅くなってしまいましたが、今度は蜂蜜小梅配列じゃー と題されたユーザレビューにコメントします。

  • 親指シフト(NILOLA)を練習してみたが、手持ちのキーボード(Majestouch 日本語テンキーレス)は「無変換」「変換」が離れすぎており、また最下段のキートップのエッジが立っていて指の腹が痛くなるなど、絶望的に親指シフトに向いていなかった。

(中略)

  • しかし英語配列キーボード&Mac/Windowsで共用できる環境の構築に苦戦し、親指シフトの不要な新下駄配列に走る。

(中略)

  • (前略)親指シフト系の他のかな配列に手を出してみる。新下駄配列のせいでもう拗音拡張無しでは耐えられない体になってしまったので、蜂蜜小梅配列をチョイス。名前もファンシーだし。
  • あらびっくり超快適。蜂蜜小梅配列のために日本語配列キーボードを使うことにする。

FILCO Majestouch シリーズのキーボードを使って(*1)、新下駄配列経由で蜂蜜小梅配列にたどり着くというストーリーは、どちらも私の想定を超えていました。

*1) という解釈でいいんですよね?

蜂蜜小梅配列の良かったところ も含めて、私の主張を概ね追認していただけたようで、ありがたく拝見しました。

疑問点への回答

蜂蜜小梅配列の?なところ
  • 新下駄配列にもあった'()'をまとめて入力する機能が、「[{」キーと「@'」右親指シフトの2カ所にアサインされています。何故…
  • 一方'「'と'」'は同じ「P」キーの右親指シフト/左親指シフトという変則的な配置。何故…
    (左シフト4, 5でも入力できるのでどうでも良いですが)

前者については DvorakJ と、やまぶき系いずれも、

[右親指]×[@]
丸括弧ペア()を入力して
カーソルを1つ戻す(カーソルを丸括弧の中へ移動)
入力を確定する
左角括弧[キーの単独打鍵
丸括弧ペア()を入力して
カーソルを戻さない
確定しないで変換待ち

という定義にしています。左角括弧キー[の単独打鍵では、あえて変換確定しないことで、キーボードから直接入力できない《》や【】などのペアが入力しやすいように狙っています。

後者については、何度も書いてますが、私は[P]キーが嫌いで、こんなところにカナを置きたくありません。しかし、記号の置き場所としては、最上段よりも上段の[P]方が打ちやすい。そこで、記号の中でも頻度が高いカギ括弧ペアを[P]のシフト側に置いています。

[P]キーを親指シフトと共に「えいやっ!」と打ち込む打鍵感が、カギ括弧に似合っていると思うのですが、いかがでしょうか。

左シフト[4][5]のカギ括弧は Nicola 配列互換として残しています。

謝辞

KeyRemap4MacBook用の設定を公開していただきました。ありがとうございます。

蜂蜜小梅配列 2.5.2版

ラベル:蜂蜜小梅配列
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2012年08月17日

蜂蜜小梅配列 2.5.2 版です。

予告の通り、蜂蜜小梅配列を改版します。2.5.2 版としてリリースします。

2.5.2 版のポイント♫

  • 「ゆ」を無シフトに出しました(「.」をシフトに入れました)。
  • 捨て仮名「ぁぃぅぇぉ」と半濁音「ぱぴぷぺぽ」を、文字キー同時シフトでも入力できるようにしました。

素朴な疑問にウロコがぽろり に記したように、形骸化していたピリオド「.」をシフト側に入れて、「ゆ」を無シフトに出しました。

ハイブリッド同時打鍵であることを活かして、懸案だった低頻度カナ対策を徹底します。単独の捨て仮名「ぁぃぅぇぉ」と半濁音「ぱぴぷぺぽ」に、文字キー同時シフトの規則性を導入します。今までと同じように親指キー同時シフトでも入力できます。

基本定義

蜂蜜小梅配列 基本定義

[P]キーは他に使い道がないため、「,」のままとします。どうせなら半角カンマ「,」を定義したかったんですが、DvorakJ でもやまぶき系でも残念ながら全角カンマに変換されてしまいます。

[:]キーと同時打鍵するマトリックス

[:]キーと同時打鍵するマトリックス

「ぱぴぷぺぽ」を「ぴゃぴぃぴゅぴぇぴょ」と同じ[:]キーに割り付けました。

[M]キーと同時打鍵するマトリックス

[M]キーと同時打鍵するマトリックス

「あ行」はまとめて[M]キーに置きました。カナ「あ」のマトリックスに「ぁぃぅぇぉ」という展開も覚えやすいと思います。

今回もカウントダウン宣言します

本日から1年間を猶予期間と定めて、期間内に改版欲求が生じなかったら、それ以降は改版を行いません。

関連記事

蜂蜜小梅配列<清濁拗同置のハイブリッド同時打鍵>  
拡張拡張も覚えやすく忘れにくい「蜂蜜小梅配列」
2.5.2 版
初版 2012-05-03 , 更新 2012-08-17
蜂蜜小梅配列 2.5.1 版です。
2012-06-11
蜂蜜小梅配列 2.5.0 版です。
2012-05-20
蜂蜜小梅配列 2.0.0 版を小改良
2012-05-11
蜂蜜小梅配列 2.0.0 版です。
2012-05-03
小梅配列<その先の親指シフト>
普通のキーボードで親指シフト「小梅配列」
最終版 1.4.1 版
初版 2006-03-10 , 更新 2012-05-03
小梅配列 1.4.2 版を小改良。
2012-01-05
甘くて酸っぱい蜂蜜小梅。
2011-12-10
小梅配列 1.4.2 版です。
2011-12-09
小梅配列 1.4.1 版です。
2011-11-02
小梅配列 1.4.0 版です。
2011-10-15
小梅配列 1.3.5 版です。
2010-12-10
小梅配列 1.3.4 版です。
2009-09-01
小梅配列 1.3.3 版です。
2009-05-03
小梅配列 1.3.2 版です。
2008-10-04
小梅配列 1.3.1 版です。
2008-02-12
その先の親指シフト、小梅配列 1.3.0 版です。
2007-10-28
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2012年08月16日

素朴な疑問にウロコがぽろり

だいぶ出遅れてしまいましたが、よろしければスレ85氏の質問に回答します。

85 :名無しさん:2012/08/07(火) 16:42:15.45 0
NICOLAや小梅って、なんで「ZとP」に「.,」置いてるの?

89 :名無しさん:2012/08/07(火) 20:36:30.45 0
俺が勘違いしてるのか質問の仕方が悪いのかな…
「.,」なんて使わないのに、なんで「ZとP」に置いてるのかってことなんだけど。

私もピリオド「.」とカンマ「,」は滅多に使いません。

Nicola 配列の時代

Nicola 配列が句読点「。、」とピリオド・カンマ「.,」を並列に扱ったのは、

  • 句読点の組み合わせは「。、」「.,」「。,」「.、」と文章によっていろいろ。
  • 例えば教科書では、縦書きは「。、」、横書きは「。,」と厳密に使い分けが求められた。
  • 高価なワープロ専用機は、当初は清書マシンとして普及が始まった。
  • 清書マシンを扱うのは、専任のオペレータ。

などの理由から、これらをハードウェア側の工夫で打ち分ける必要があったから、だと思います。

で、個々の配置から類推するに、主役の扱いを受けているのは横書き用の「。,」の組み合わせです。

  1. 句読点が置ける空いたキーは[Q][Z][P][@]の4つ。
  2. 横書き用の「。,」を一番良い場所に置きたい。
  3. 縦書き用の「。、」は次に良い場所に置きたい。
  4. 最も使わなそうな「.」は、打ちづらい下段の[Z]で決まり。
  5. 「。」は同じ左手側の、打ちやすい上段の [Q ]に置こう。
  6. [P]に「,」、遠い[@]に「、」を置こう。

こんな感じで句読点の配置が決まったのではないかと思ってますが、結果として「。、」が[Q]と[@]に収まったのは、私にとってはラッキーでした。

小梅配列の時代

小梅配列の句読点は、Nicola 三種の神器 に記したように、Nicola 配列の完全互換としました。小梅配列を作り始めた頃に使っていたキーリマップソフト 親指ひゅんQ では、Nicola 配列が狙った通りに「。」「.」「、」「,」の使い分けがちゃんと機能していました。

蜂蜜小梅配列の時代

蜂蜜小梅配列が使えるこれら3種のキーリマップソフトでは、「。」「.」「、」「,」を同列に使い分けることができません。

使い分けて入力できない

例えばやまぶきR では、

と Nicola 配列と同様に指定しても、

  • IME の句読点の設定が「。、」なら、[Q][Z]どっちを打鍵しても「。」が出力される。
  • IME の句読点の設定が「。、」なら、[P][@]どっちを打鍵しても「、」が出力される。
  • IME の句読点の設定が「.,」なら、[Q][Z]どっちを打鍵しても「.」が出力される。
  • IME の句読点の設定が「.,」なら、[P][@]どっちを打鍵しても「,」が出力される。

と、IME の設定が優先されます。これを回避するには、IME の句読点の設定が「。、」の場合は、

'.'
','

という具合に、「.」と「,」をシングルクォーテーション「'」で囲む必要があります。やまぶきと DvorakJ では、このような裏技は必要ありません。

句読点扱いされない

IME の句読点の設定が「。、」の場合、「.」と「,」は句読点変換のトリガーになりません。これは DvorakJ/やまぶき/やまぶきR の3つに共通します。

親指ひゅんQなら ATOK2012 と組み合わせても、「。」「.」「、」「,」どれを入力しても句読点変換が行われます。

やまぶき/やまぶきR は飛鳥カナ配列用のエミュレータとしてこの世に生を享けました。DvorakJ はその名の通り、Dvorak 系の日本語配列が当初のターゲットでした。Nicola 配列のために作られた親指ひゅんQのようには、現在のキーリマップソフトは Nicola 配列を忠実に再現してくれません。

改めて素朴な疑問に回答します

89 :名無しさん:2012/08/07(火) 20:36:30.45 0
俺が勘違いしてるのか質問の仕方が悪いのかな…
「.,」なんて使わないのに、なんで「ZとP」に置いてるのかってことなんだけど。

小梅配列の時代だったら、自分では使わなくても句読点を Nicola 互換にしておく意味がありましたが、現在ではその目論見が狙い通りに機能しておらず、キーの無駄遣いになっています。

ということで、蜂蜜小梅配列は改版作業中です。小梅配列は 1.4.1 版を最終版と宣言した通り、今後も改版は一切行いません。

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2012年08月02日

配列毎の打鍵ストレス 1次評価

久しぶりの投稿は、打鍵ストレスを配列毎に数値化してみようという試みです。でっち上げと言われても仕方がないレベルでの評価ですが、ご笑覧ください。

キー単打の打鍵ストレス

あるキーを打鍵した時、どれだけのストレスが発生するか。幸花配列の ホームポジションからキーへの時間 に掲げられた数値を、そのまま流用します。

幸花配列「ホームポジションからキーへの時間」

指をホームポジションに置いている時、あるキーを打鍵するのに掛かる時間を示した数値です。

このように各キー単独での時間を求めると以下のようになった。

ホームポジションからキーへの時間

引用元のキー表記は Dvorak ベース。表組みは背景色の都合で画像化しています。

分かりづらいので qwerty 表記に置き換えます。最上段の数値も必要なので、

  • 最上段の数値=同じ列の上段の数値×1.3

と3割増しという仮定で計算して、一覧表にまとめます。

キー単打の打鍵ストレス指数
1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 -
228 239 190 208 213 250 198 137 164 181 196
Q W E R T Y U I O P @
175 184 146 160 164 192 152 105 126 139 151
A S D F G H J K L ; :
112 115 107 91 141 138 90 91 96 97 165
Z X C V B N M , . / _
178 193 199 158 176 146 135 170 169 157 187

これらの数値を「打鍵ストレス指数」と呼ぶこととします。

これらの数値は元々、指をホームポジションに置いている時、[J]キーを打鍵するのに90単位時間、同じように[Y]キーを打鍵するのに192単位時間が必要なことを表しています。これはすなわち、キー別の打ちやすさ・打ちにくさを表しているとも言え、[J]キーの打鍵で90単位ストレス、[Y]キーの打鍵で192単位ストレスが掛かると言い換えることができます。

打鍵ストレスの計算方法

幸花配列では 打鍵時間の計算方法 に記されたように n-gram を考慮した計算手法を採っていますが、同時打鍵は魔法の呪文ではない。(4) に記したように 3-gram の計算が現状では不可能なため、本稿は 1-gram ベースで計算しています(ただし、拗音も 1-gram 扱い)。同時打鍵を含む1ストロークごとに、ホームポジションに戻っている想定です。

ただし、指がホームポジションに戻る時間は考慮していません。

qwerty ローマ字の打鍵ストレス

qwerty ローマ字では同じ 1-gram でも、

qwerty:K+A
dvorak:T+A
T:91+A:112=203
T:91+TA:108=199
qwerty:S+A
dvorak:O+A
O:115+A:112=227
O:115+OA:113=228
qwerty:K+I
dvorak:T+C
T:91+C:105=196
T:91+TC:174=265
qwerty:M+U
dvorak:M+G
M:135+G:152=287
M:135+MG:217=352

と、打鍵の中身を紐解けば速い交互打鍵やアルペジオもあれば、同指異鍵や同手跳躍を含んで遅くなるものまでいろいろな運指があります。トータルでは相殺されると考えて、上に掲げた打鍵ストレス指数の数値を単純加算します。

打鍵ストレスと同時打鍵

同時打鍵は単打(無シフト)に比べて遅いので、打鍵ストレスの数値に係数を乗じて表します。もちろん他手シフトと同手シフトは別々の係数を設定しますが、文字キー同時シフトと親指キー同時シフトは区別しません。あるキーの打鍵ストレス度を数式で表すと、

S(key)
当該キーの打鍵ストレス指数
Vu(key)
単打(無シフト)の打鍵数
Vs(key)
同手シフトの打鍵数
Ks
同手シフトのストレス係数
Vc(key)
他手シフトの打鍵数
Kc
他手シフトのストレス係数
  • あるキーの打鍵ストレス度 = S(key) × ( Vu(key) + Vs(key) × Ks + Vc(key) × Kc )

となります。例えば、Nicola の[A]キーの場合は、

  • Nicola [A]キーの打鍵ストレス度 = S(a) × ( Vu(a) + Vs(a) × Ks + Vc(a) × Kc )= 112 × ( 4,643 + 1,216 × Ks + 1 × Kc )

となります。ストレス係数 Ks と Kc にどのような数値を代入するかで、トータルの打鍵ストレスも変わってきます。

親指キーの打鍵ストレス指数

もう一つ(適当に)定義しなければならないのは、親指キーの打鍵ストレス指数です。幸花配列の上段〜ホーム段〜下段の全数値を平均した 146 を、とりあえずの数値とします。実際には左右の親指キーで数値が異なると思われますが、計算が煩雑になるので左右同一にしておきます。

親指キーの打鍵ストレスにも、同手シフトと他手シフトに分けて係数を乗じています。

配列毎の打鍵ストレス

10万字サンプルのカナと句読点「。、」と長音「ー」の合計101,156字を打鍵した時の、打鍵ストレスの合計を配列毎に求めます。この数値が少ないほど、「速く入力できる」「疲れにくい」ことを示す指標となります。

やまぶきの設定値から推測すると、同手シフトは他手シフトの1.3倍遅いとするのが妥当に思えます。他手シフトの係数を 1.10、1.20、1.30 とした場合の各配列の打鍵ストレスの合計は、以下のようになりました。

ストレス係数 qwerty
ローマ字
Nicola 配列 小梅配列 蜂蜜小梅配列 新下駄配列
同手シフト 他手シフト
1.43 1.10 23,466,325
(100%)
23,339,692
(99%)
21,216,265
(90%)
18,484,361
(79%)
16,268,106
(69%)
1.56 1.20 24,771,084
(106%)
22,387,518
(95%)
19,426,408
(83%)
16,927,807
(72%)
1.69 1.30 26,202,476
(112%)
23,558,772
(100%)
20,368,455
(87%)
17,587,509
(75%)

Nicola 配列が普及しなかった理由は、こうした数値を眺めるに、論理配列の性能が諸々のコストに見合わなかったからとも言えそうです。

まとめ

同手シフトが少なく、人差指伸を積極的に使う Tron 配列は、はたしてどのような評価になるのでしょうか。同手シフトも人差指伸もどちらも嫌った《さら配列》の評価も気になりますが、残念ながら二つとも計算していません。n-gram で計算できないため、連続シフトを採用した飛鳥系も採り上げられませんでした。

n-gram ベースで正確に計算した2次評価は、私の腕ではおそらく無理だと思います。

くどいようですが、打鍵ストレスの数値が 蜂蜜小梅配列 > 新下駄配列 となっているのは、蜂蜜小梅配列は「覚えやすく忘れにくい」コストを、清濁拗同置という仕掛けとして支払っているからです。

末筆ながら、暑中お見舞い申し上げます。

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2012年06月27日

そろそろ元に戻そうかしら

かつて私はこんな解析記事を書きました。

飛鳥配列の最新版 21C-374 を紐解く。(1)
2009-03-30

元ネタは Ray さんの、この記事でした。

飛鳥21世紀−374公開
2009-03-26

久しぶりにワクワクしながら作業を進めて、続きを書く気満々でタイトルに(1)と入れたにも関わらず、飛鳥カナ配列の解析は残念ながらこれが最後となっていました。

気付かれた方も少なからずおられたと思いますが、私の解析が投稿された後、Ray さんは本文フォントカラーを白く指定して、当該記事の全文を《白地に白い字》にしてしまいました。「誰に向けてあんな長い記事を書いてるんだ?」と憤慨したところで何も変わりません。こういう措置がさらに広がることを恐れて、続きの投稿を泣く泣く諦めるとともに、以降も本家・飛鳥カナ配列の解析を自粛してきました。代わりに「かえであすか配列」にご登板いただいていたことは、皆さんご存じの通りです。

先の記事を確認したら、いつの間にやら《白地に白い字》が解除されていたので、私の方もボチボチ元に戻していこうかと。次回の解析から

(恐る恐る)飛鳥の最終版が出来た模様。。。
2010-07-13

に掲載の、飛鳥カナ配列(文系文章用数字段)を採り上げていきます。リンクのポインタも本家ブログに戻していきます。

魅力的なアスカがいっぱい(笑)

ブログを10万字分ぐらい久しぶりに読み返してみましたが、未だに気付かされることが多々ありますね。そして、改めて私自身の趣向・性癖を再確認させられました。やっぱり私は、

  • トータルの頻度よりも、カナを最優先で配置する。記号は二の次。機能キーは三の次。
  • 機能キーのカスタマイズは人によって千差万別。日本語配列は機能キーには関わらないで、ユーザに任せた方がいい。
  • 一番嫌いなキーは[P]。次点[Y]。

という考え方に落ち着きます。それがそのまま現在の小梅配列・蜂蜜小梅配列のスタンスに現れています。

だからもしも、飛鳥配列の練習を始めたばかりの私の目の前に、

飛鳥21世紀−382 公開+いつもの長い奴
2009-06-01

飛鳥 21C-382-123 があったとしたら、これで満足して小梅配列は生まれていなかったかもしれません。

Ray さんご本人の興味は一つところに止まらず、次々と移ろいでいく様が見て取れます。ですからむしろ、《最終》とか《最新》とかいうフレーズに惑わされずに、自分の好みやニーズに合った飛鳥カナ配列を見付けて、自分のものにしていく方が幸せかもしれません。21C-333 以降に発表されたものはどれも、飛鳥カナ配列の最終版として問題なく使えると思われます。

あとは検索について少しでも考慮してもらえていたら、探し回るのにこんなに苦労しなくて済んだはず。今さらいかんともしがたいところですが、何とも悔やまれます。あー、耳が痛い(苦笑)。

Ray さんとの戦いの日々

親指シフト界隈で最強の先生が、いちゃもんを付けに勝手に来てくれるんですから、今にして思えばこんなに恵まれた環境はなかったと思います。「あのツッコミにはこう返せばよかった」なんて後悔を未だにしていたりもしますが、段階を踏まないと見えてこない勉強も世の中にはあります。

あるいは、小梅の存在が飛鳥に与えた影響もゼロではなかったと思うのです。時には励みになり、時には気付かされ、時には意固地にもなる。それが Ray さんにとって近道だったのか回り道だったのかは私には分かりませんが、「間に合ってよかった」とは、つくづく思います。

何やら追悼文めいてしまいました。懐かしがっているだけで、他意はありません。ごめんなさい。

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2012年06月21日

【ネタ】左利き用・蜂蜜小梅配列

左利き用の蜂蜜小梅配列っぽいです。試案以前のネタ扱いでご覧ください。

左利き用・蜂蜜小梅配列 ネタ版 配列テキスト

蜂蜜小梅配列は小指伸にもカナを配置しているので、左手・右手共にポジションを1つ右にずらします。人差指のホームポジションは[G]と[K]になります。

無シフト面
− 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 ^ ¥
 、 ,に の お ・ そ せ て な 。 ()
  BS と し い  ー は  か た こ ESC
   _ え ら す う っ や ろ よ ほ .
左シフト面
= ? / 〜 「  」 & ’ < > + ‘ |
 ゛ 」 づ ぎ び ゑ ゎ … も け ぺ  ゜
  ぴ ど じ ぐ  ぃ ゃ  ま を め *
   ! べ ぢ ず ぇ ぉ ぅ ょ ふ ゆ ゅ
右シフト面
}! ” # $ % [ ] ( ) {  〓 〓
()「 つ き ひ ゐ ぞ ぜ で げ ぱ {
  ぬ わ り く  む ば  が だ ご }
   ? へ ち ね あ み ヴ ぷ ぶ ぼ ぽ

〓 は未定義。

小指シフト面
= ! ” # $ % & ’ < > ^ ‘ |
 @ Q W E R T Y U I O P  [
  : A S D  G H  K L ; ]
   _ Z X C V B N M , . /
蜂蜜マトリックス

             右ぃ 右ぁゃ 右ぉょ 右ぅゅ 右ぇ
              無ぃ 無ぁゃ 無ぉょ 無ぅゅ 無ぇ
               左ぃ 左ぁゃ 左ぉょ 左ぅゅ 左ぇ

ちょっと考察

右上の[^][¥]とカギ括弧[]の4つ以外のキーを、単純に左右反転しただけです。キーボードは左右対称にはできていませんから、左利きの方が使って問題ないかどうか、右利きの私には確かめる術がありません。私がこれを使ったら、指を痛めるだけですから。

マトリックスで「ゎ」を小指伸に独立配置しようと思ったら、「ぐゎ」を置くべき下段にキーがありませんでした。残念。

右利き用と同じく[スペース]キーを「左親指」キー、[変換]キーを「右親指」キーにすると、[G][K]ポジションは親指シフトにとって理想的な親指キー配置になります。

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2012年06月17日

普通のキーボードで親指シフトする

私は普通のキーボードで親指シフトすることに賛成できません。だから、普通のキーボードで親指シフトが使えるようにします。

用語を選ばないと意味不明ですよね。修正します。

私は普通のキーボードで Nicola 配列を使うことに賛成できません。だから、普通のキーボードで親指シフトの日本語配列が使えるようにします。

なぜ Nicola 配列は、専用の親指シフトキーボードを使わなければいけないのでしょうか。Nicola 配列が専用ハードウェアに依存する理由について述べることは、飛鳥と小梅が《論理配列》というカナと記号を並べたものにどのような工夫を施したのか、その一端を解き明かすことでもあります。

そこで表題について、1つの記事にまとめてみます。同じ主張の繰り返しで、新しい提案は一つとして含まれていないかもしれませんが、よろしくお付き合いください。

なお、「論理配列としての親指シフト」については「 Nicola 配列」、「シフト方式としての親指シフト」については「親指シフト」と、本稿では必要に応じて用語を使い分けます。また、論理配列に直接関わらない事項については触れません。

専用の親指シフトキーボード

親指シフトの嚆矢となったワープロ専用機 OASYS は左右2つの専用[親指]キーを設けて誕生し、その仕様は現在のPC用親指シフトキーボードにも脈々と引き継がれています。

親指シフトキーボード FMV-KB611

私自身は OASYS や富士通のキーボードを購入したことはありませんが、PC-9801ユーザだった当時はアスキー AsKeyboard de SE3 という、サードパーティーから発売されたテンキーレスの専用キーボードを使っていました。

Askeyboard de SE3

親指シフトの日本語配列(論理配列)がキーボード(物理配列)に求めるもの

  • 左右2つの親指キーがある
  • キータッチは軽め

この2つが、親指シフトを使うための必要条件となります。

キーボード選びの理想と現実

普通のキーボードで親指シフトを使おうとすると、普通のキーボードには[親指]キーがありませんから、何か他のキーで代替することになります。最下段に並んだ[無変換][スペース][変換]など親指で押しやすいキーを「親指」キーとして使うのが一般的ですが、どんなキーボードでも親指シフトが使えるわけではありません。キーボード選びが難しいのが、親指シフトの欠点の一つです。

B割れのキーボード

B割れのキーボード

[B]キー直下で[スペース]キーと他のキーが分かれているキーボードは、《B割れ》と呼ばれて親指シフトがやりやすいと評判ですが、滅多なことでは市場に出てきません。

[無変換]キーが[V]キー下にあるキーボード

[スペース]キーが短いキーボード

[無変換]キーが[V]キー下にあるものも親指シフトがやりやすいキーボードですが、探してもなかなか見つかりません。

[無変換]キーが[C]キー下にあるキーボード

ELECOM TK-U09FGBK

人気の Realforce シリーズ も、[無変換][スペース][変換]といったキーの配置は、画像のキーボードとほぼ同じです。[無変換]キーと[変換]キーを「親指」キーとして使うには、これぐらいが限界です。

微妙に使えないキーボード

i-rocks KR-6140-B

微妙な差ですが、[無変換]キーが左側に寄るほど、[変換]キーが右側に行くほど、親指シフトとして使うには苦しくなっていきます。

親指シフトとして使えないキーボード

Filco ブランドから発売されている Majestouch2 シリーズ のように、[変換]キーが[,]キー直下ぐらいまで右にずれてしまうと、親指シフトで入力するのは絶望的です。

キーボード選びを少しでも楽にするために

改造した親指キー

小梅配列は[スペース]キーを「左親指」キーとする前提で作成しています。[変換]キーが[J]キーの下に掛かっていれば十分で、[無変換]キーがどこにあるかは問いません。たったこれだけでも、キーボードの選択肢がずいぶんと広がります。

先ほど掲げた《微妙に使えないキーボード》でも、[スペース]キーを「左親指」キーにすることで、小梅配列を支障なく使うことができました。

関連記事

スペースキーを左親指キーにしている人。
2012-02-08
「親指キー」を考える。
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人差指伸の左右差。
2007-03-29

親指キーと人差指伸

親指は[親指]キーに常に束縛されているため、隣り合う人差指は道連れとなって行動が規制されがちです。このため、ただでさえ遠く感じられる人差指伸が、親指キーの位置が左右に広がるほどさらに遠くなっていきます。専用キーボードの[親指]キーが[B]キー下に並べてあるのは、[T]キーや[Y]キーを打ちやすくするために不可欠な措置でした。

親指キーが理想的な位置にないという物理的な制約を、飛鳥と小梅は論理配列を工夫することで回避しています。一目瞭然のキー別打鍵頻度グラフをご覧ください。

キー別打鍵頻度グラフ

Nicola配列 キー別打鍵頻度

Nicola 配列を普通のキーボードで使うと、[T]キーや[Y]キーの遠さを、打鍵する度に体感してしまいます。

かえであすか配列 キー別打鍵頻度

連続シフトを採用した飛鳥は、人差指を伸ばして打鍵する[R][T][G][B][Y][H][U]の各キーを使わないという大胆な設計で、人差指伸の遠さを感じさせません。

小梅配列 キー別打鍵頻度

小指伸を嫌った小梅は、人差指の速さを活かしつつ、人差指伸の遠さを感じさせないよう、細心の注意を払ったカナ配置にしています。[G]キーを積極的に使っているのは、[空白]キーを「左親指」キーにしたからこその芸当です。

キー別打鍵頻度の等高線グラフ

上記の傾向は、等高線グラフにもはっきりと現れています。

Nicola配列 打鍵頻度の等高線グラフ

かえであすか配列 打鍵頻度の等高線グラフ

小梅配列 打鍵頻度の等高線グラフ

同手シフトの指別打鍵数グラフ

さらに、同手シフトがどの指で発生しているのかを確認します。例えば Nicola の「を」は、[A]キーと[左親指]キーの同手シフトで打鍵しますが、これを[左小]と[左親]の双方でカウントしてグラフにしました。左右親指の数値は、左手側・右手側の各々の同手シフト頻度の合計に等しくなります。

同手シフトの指別打鍵数グラフ

蜂蜜小梅配列とかえであすか配列は、左手人差指伸から同手シフトを追放しているのが分かります。小梅配列も《遠いキーほどシフトを減らす》ルールを遵守しているのが見て取れます。これも人差指伸の遠さを体感させない工夫の一つです。普通のキーボードで親指シフトするためには、このような仕掛けが欠かせません。

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親指シフトの打鍵負担

キーボードを打鍵する動作は、一般的には

  • 指の力:握力
  • 手や指の重さ:重力
  • 手や指を振り下ろした勢い:慣性力

等が渾然一体となって行われていると考えられます。

親指シフトの打鍵は、私達人間の指というのは、親指と他の四本の指を同時に動かし、物を掴むことができるようになっています。 と、物をつかむ動作に例えられます。つまり親指シフトは、握力を使う打鍵であると言えます。

しかも同手シフトの打鍵動作は、親指シフトではない打鍵動作に比べて、

  1. 親指が「親指」キーに固定されているため、重力や慣性力を利用しにくい
  2. 片手の1動作で親指と文字の2キーを同時打鍵するため、2倍の押下力が必要

という2つの理由で、より大きな握力が求められます。《キータッチが軽め》なことが親指シフトを使うための必要条件とされるのは、握力が文字通りに大きなポイントを握っているからです。

Nicola 配列に専用の親指シフトキーボードが必須なのは、負担を軽減するためには軽いキータッチが不可欠だからに他なりません。

握力は利き手と非利き手の差が大きいから

私の握力は二十歳ぐらいに測った記憶では、左手20kgf:右手40kgf ぐらいでした。アラフィフの現在は、左手15kgf:右手30kgf ぐらいまで落ちていても不思議ではありません。

普通のキーボードのキータッチは千差万別。タッチが重いキーボードだと、利き手ではない左手の、指の節々が真っ先に悲鳴を上げます。廉価なキーボードでも親指シフトを実用できるように、飛鳥は利き手の強さに活路を見出しました。

デスクトップPCに付属するメンブレン式キーボードをターゲットとした飛鳥は、左手37:右手63という極端な左右差で、配列界隈に物議を醸しました。左利き用のレフティー飛鳥は評価待ち中です。

後を追った小梅配列はノートPCをターゲットに据えて、パンタグラフ式キーボードでも問題なく使えるように評価打鍵を重ねて、左手:右手=43:57というバランスに落ち着きました。小梅配列は右利き専用です。

左右別の打鍵頻度グラフ

単純な左右の負担差だけでなく、利き手ではない左手側の同手シフトを減らすことも、普通のキーボードで親指シフトするための大きなパラメータとなります。

親指シフトの火を消さないために

小梅配列は誕生時から、

  • ( Nicola + Tron + 飛鳥)÷ 3 ≒ 小梅配列

と謳ってきました。先達のどれか1つでも欠けていたら、小梅配列は今の姿とは違ったものになったことでしょう。

また、Nicola スレと新下駄配列がなかったら、蜂蜜小梅配列は生まれませんでした。専用キーボード以外の親指シフト環境は《まがいもの》だと一切認めない、言わば原理主義者たちの存在は、本当に刺激的でした。

彼らと私 141F との関係性は、同じものを表から見ているか、それとも裏から見ているかという、表裏の関係だと思っています。彼我の差は、Nicola という論理配列に見切りを付けたか否かの一点に掛かります。表裏一体だからこそ議論は平行線をたどり、永遠に交わることがありません(笑)。

ホトトギスの逸話に例えるなら、「ホトトギスが鳴かない」=「普通のキーボードで親指シフトする(Nicolaを使う)のは無理」という現状認識は、双方に共通しています。そして、鳴かないなら殺してしまえと彼らは主張し、鳴かせてみようと私は今日もこうして文章をしたためているわけです。鳴くまで待つ時間は、とうに過ぎてしまいました。

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2012年06月11日

蜂蜜小梅配列 2.5.1 版です。

蜂蜜小梅配列(はちみつこうめはいれつ)2.5.1 版をリリースします。英文名称は Honey plum layout ですかね。

  • カナの配置は 2.0.0 版から変更ありません。
  • マトリックスの構成は 2.5.0 版から変更ありません。
  • 拗音の定義を75組から93組へと目一杯増やしました。
  • 例外となる「ふ」「ぶ」の子音定義を[J]キーに移動しました。
  • やまぶき/やまぶきR用配列定義の不具合を修正しました。
  • 蜂蜜小梅配列と新下駄配列の名目打鍵数錯誤を修正しました。
  • 「蜂蜜小梅配列の入力ガイド」の構成を見直しました。

増やした拗音定義、増やさなかった拗音定義

「ぃ」「ぇ」を母音とする拗音定義を大幅に拡充しました。一方で、「すぃ」「すぇ」「なぁ」「ねぇ」の収載は見送りました。

「なぁ」と「ねぇ」はどちらも2モーラで、拗音拡張として収載するのは妥当ではないと判断しました。

「すぃ」「すぇ」については、「スウィート」または「スイート」、「スウェット」「スウェーデン」のように表記するのが正当と思われるので、誤表記を助長しかねない「すぃ」「すぇ」の収載は見送りました。

久しぶりにカウントダウン宣言します

本日から1年間を猶予期間と定めて、期間内に改版欲求が生じなかったら、それ以降は改版を行いません。

カウントダウン宣言は、2009年5月の 1.3.3 版 が最初だったようです。それから 1.3.4 / 1.3.5 / 1.4.0 / 1.4.1 / (幻の)1.4.2 / 2.0.0 / 2.5.0 / 2.5.1 と、8回も改訂を重ねています。よくもネタが尽きないものだと、我ながら感心するやら呆れるやら。

関連記事

蜂蜜小梅配列<清濁拗同置のハイブリッド同時打鍵>  
拡張拡張も覚えやすく忘れにくい「蜂蜜小梅配列」
2.5.1 版
初版 2012-05-03 , 更新 2012-06-11
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2012-05-03
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普通のキーボードで親指シフト「小梅配列」
最終版 1.4.1 版
初版 2006-03-10 , 更新 2012-05-03
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甘くて酸っぱい蜂蜜小梅。
2011-12-10
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2011-12-09
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2011-11-02
小梅配列 1.4.0 版です。
2011-10-15
小梅配列 1.3.5 版です。
2010-12-10
小梅配列 1.3.4 版です。
2009-09-01
小梅配列 1.3.3 版です。
2009-05-03
小梅配列 1.3.2 版です。
2008-10-04
小梅配列 1.3.1 版です。
2008-02-12
その先の親指シフト、小梅配列 1.3.0 版です。
2007-10-28
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2012年06月07日

10万字サンプルの直拗比率

10万字サンプルで「ゐゑゎ」以外のカナと句読点「。、」、長音「ー」の合計101,156字を打鍵した時に、拗音がどれだけ出現するのか、今一度確かめます。いつもの 2-gram データから拗音全部を抜き出します。

10万字サンプルにおける 2-gram 頻度。
2007-06-22

10万字サンプルに登場する拗音


出現数
うぇ 3
ヴぇ 1
きゃ 26
きゅ 69
きょ 156
ぎゃ 22
ぎょ 87
しゃ 292
しゅ 147
しょ 394
じぇ 1
じゃ 112
じゅ 101
じょ 206
ちぇ 3
ちゃ 90
ちゅ 74
ちょ 229
てぃ 6
でぃ 8
にゃ 1
にゅ 25
ひゃ 4
ひゅ 5
ひょ 243
びゅ 7
びょ 19
ぴゅ 7
ぴょ 3
ふぁ 8
ふぃ 4
ふぇ 19
ふぉ 9
みゅ 2
みょ 14
りゃ 7
りゅ 15
りょ 118
2,537

10万字サンプルの直拗比率

101,156−2,537×2=10,156 101,156 −5,074=96,082 ですから、10万字サンプルにおける直拗比率は直音96,082:拗音5,074≒19:1で、拗音は全体の5%未満であることが分かります。

10万字程度のサンプリングでは「ぎゅ」や「にょ」、「みゃ」が登場していなかったりして、文章毎の偏りを平準化しきれていないことも分かりますね。

あれ、96,082+2,537=98,619 で、蜂蜜小梅配列の名目打鍵数として公表している 98,630 と一致しません。こちらは近日中に計算を見直します。申し訳ありません。

19:1=84:75

蜂蜜小梅配列は現在の 2.5.0 版で、カナに限って言えば、直音と捨て仮名単体を合わせた 84 字と、拗音 75 組 を定義しています。5%未満の頻度に75組ですから、拗音の配置は規則性が高くないと本当に覚えきれません。

蜂蜜小梅配列は誕生した時から、拗音を子音+母音で入力する行段系的なアプローチを採り、徐々に抽象度を高めて現在の姿に至っています。当初から「親指キー同時シフト+文字キー同時シフトのハイブリッド同時打鍵」を標榜してきましたが、


シフト方式 入力方式
直音 親指キー同時シフト カナ系
拗音 文字キー同時シフト 行段系

と、二重にハイブリッドだったのかと今さらながら思い当たりました。

2014-11-11 追記

中井悠詞さんからこの発言に対するコメントを、次の記事にいただきました。

蜂蜜小梅配列 2.5.6 版です(了)
2014-03-10

http://61degc.seesaa.net/article/273787748.html

「10万字サンプルの直拗比率」の計算式の一部が「10,156」になっているのと、「拗音5,074」は「拗音2,537」だと思います。拗音は2文字で1音なので。それと、ネット上で拗音の出現率が2%台という情報を見かけて気になりましたので。

数式中の「10,156」は「101,156」に訂正しました。ご指摘ありがとうございました。

さてと、この直拗比率の計算は、実は私も正解にたどり着くまで迷った記憶があります。数値の取り扱いで最も大切なことは、単位に気を配ること。単位が異なるデータ同士を掛け合わせても、意味のある答えにはたどり着けません。

そして、どう計算すればいいか迷った時は、指折り数えられるミニマムモデルで試してみると、視界がぱっと開けてきたりします。

試しに、「集中」1語の直拗比率を確かめてみましょう。「しゅうちゅう」を直拗分解すると拗「しゅ」+直「う」+拗「ちゅ」+直「う」で、合計4モーラ・6字あります。

  • モーラで数える → 直音2モーラ:拗音2モーラ=直拗比率1:1
  • 字数で数える → 直音2字:拗音4字=直拗比率1:2

単位が違えば、計算方法とその結果も自ずと異なります。私は「10万モーラサンプル」ではなく「10万字サンプル」の直拗比率を求めているので、2,537モーラ×2字=5,074字と字数ベースで計算しています。

ラベル:蜂蜜小梅配列
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2012年06月05日

蜂蜜小梅配列を数式で表現してみる

日本語「配列」と呼ぶからには、数学的に表現できるはず。蜂蜜小梅配列を数式っぽく変換してみます。

「蜂蜜小梅」配列


親指キー同時シフト 文字キー同時シフト
1/無 2/左 3/右 4/小 1/無 2/左 3/右 4/他
上段 q 3/右
w 3/右 ぅゅ
e 3/右 ぉょ
r 3/右 ぁゃ
t 3/右
y
u
i
o
p
@ ()
[ ()
ホーム段 a 1/無
s 1/無 ぅゅ
d 1/無 ぉょ
f 1/無 ぁゃ
g 1/無
h
j
k
l
;
: BS
] ESC
下段 z 2/左
x 2/左 ぅゅ
c 2/左 ぉょ
v 2/左 ぁゃ
b 2/左
n
m
,
.
/
_ _ _

例外部分を強調表示しています。

「蜂蜜小梅」関数

蜂蜜小梅(打鍵1,打鍵2)という引数を2つ持つ関数に、任意の2キーの同時打鍵で引数を代入します。

親指キー同時シフト

引数(打鍵1)には文字キーの打鍵を、引数(打鍵2)には親指シフトキーの打鍵を代入します。無シフトは null とします。文字キーの打鍵は、配列の「親指キー同時シフト」部分=前半の4列=に展開され、シフトと掛け合わされて、最終的に出力する文字が決まります。

  • 蜂蜜小梅(a,null)=(こ|め|ご|A)× (1/無シフト)=こ
  • 蜂蜜小梅(c,左)=(よ|ふ|ぶ|C)× (2/左シフト)=ふ
  • 蜂蜜小梅(i,右)=(の|ぎ|き|I)× (3/右シフト)=き
  • 蜂蜜小梅(.,小)=(ら|ぢ|ち|.)× (4/小指シフト)=.
文字キー同時シフト

式を見やすくするため、(右手側のキー,左手側のキー)と左右を逆に代入します。どちらも配列の「文字キー同時シフト」部分=後半の4列=に展開され、掛け合わせで出力する文字が決まります。

  • 蜂蜜小梅(l,d)=(し|じ|り|)×(1/無シフト|ぉょ||)=しょ
  • 蜂蜜小梅(:,v)=(|ぴ||)×(2/左シフト|ぁゃ||)=ぴゃ
  • 蜂蜜小梅(o,t)=(に|づ|つ|)×(3/右シフト|ぃ||)=つぃ

文字キー同時シフトの部分には、例外のあいまいな部分も含めて

2+2+2+2+2+3+2+3+2+2+2+2+2+4+4+3+2+1+2+2+2+2+2+1+2+2=57
うち 3+2+3+3+3+2+1+1+1+2=21 は親指キー同時シフト部分と内容が共通する。
差し引き 57-21=36 の定義を追加で覚えればいい。

の定義が置かれています。57の定義で75組の拗音を出力できるのですから、行段系はやはり効率が高いですね。また、定義を57から増やすことなく、現在は出力できない「きぃ」「じぃ」「にぇ」「びぇ」などをいつでも追加することができます。

左はHで、ふてぶてしい

それにしても、左手分を担う[H]キーは、

  • 蜂蜜小梅(h,r)=(ふ|ぶ|て|で)×(3/右シフト|ぁゃ||)≠でぃ

と、一部で数式が成立しません。数式が正しくないということは、実際の打鍵で指の迷いに直結しそうです。

  • 蜂蜜小梅(☆,a)=(ふ|ぶ||)×(1/無シフト|ぇ||)=ふぇ
  • 蜂蜜小梅(★,b)=(て|で||)×(2/左シフト|ぃ||)=でぃ

こんな風にキーを分けた方がよさげに思えてきました。

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2012年06月04日

(メモ)混同です

なんか知らないけど、同じところで打鍵ミスを繰り返してしまうことが、ままあります。私の場合は、ホームポジションの無シフトという一等地で間違えてしまいがち。

[S]と[D]
「た」と「か」
「たかい」が「かたい」になっていたり、「かたった」が「たかった」になっていたり。
[K]と[L]
「い」と「し」
「こいしかわ」が「こしいかわ」とか、名詞の間違いが目立つ。

左右の違いはあれど、どちらもアルペジオの打鍵で中指と薬指を混同しています。だからといって、人差指と中指、あるいは薬指と小指を間違えるパターンは、ちょっと記憶にないです。同じ中指と薬指とはいえ、[W]と[E]や、[,]と[.]なんかは間違えません。

qwerty ローマ字を無改造で使っている職場PCでは、交互打鍵で左手が右手を追い越してしまう現象に悩まされています(注)が、小梅配列で交互打鍵を間違えることは滅多にありません。

注)「か」と打とうとして「あk」、「ま」と打とうとして「あm」となる2パターンがほとんど。

[S]と[D]、[K]と[L]の混同は、私の個人的な問題なのか、それとも論理配列としての小梅配列が内包する問題なのかは、ちょっと判断がつきません。それに、今さらこんな大物を動かせと言われてもなぁ。

posted by 141F at 01:45| Comment(0) | TrackBack(0) | oyayubi | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする